小布施に行く
小布施は横浜に居る頃から行ってみた街だったけれど、横浜からはさすがに遠かったので、なかなか訪れる機会がなかった。というわけで、1週間の夏休みの後半に入ったこともあり小布施まで繰り出した。長野道~上信越道を使えば1時間弱。道がすいてることもあるけれど、横浜市内から鎌倉ぐらいの距離感だ。まず小布施で最初に行ったのが岩松院。ここは、北斎の天井絵と小林一茶の『やせ蛙、負けるな一茶これにあり』の句を読んだ池のある寺。
寺の入り口には一対の仁王像が並ぶのだが、この不動像、どこか親しみやすい愛嬌のあるご尊顔をしてらっしゃる(笑)
他の仁王像に比べ、顔が大きめなバランスだからかなぁ。
北斎の天井絵と一茶の句が詠まれた池をみるために、200円の拝観料を払って本堂へ。しかし、天井絵は広い本堂に仰向けになってみるのも一切の撮影も禁止。絵の保存のためってのは、少々建前すぎるね。絵葉書買えってことだと思うので50円の絵葉書を原画と天井絵のものと2枚購入。一茶の句を詠んだ庭も撮影禁止だから、残念ながら写真はないのだけれど、寺の裏手にひっそりとたたずむ苔庭だった。たぶん、一茶が『やせ蛙、負けるな一茶これにあり』と詠んだころとほとんど変わらない空気が流れているにちがいない。なにもせずに見ているだけで和みます。
次は小布施のメインストリートに向かう道すがらの『フローラルガーデンおぶせ』に立ち寄る。
ここは、いわいる地元の農協がやっているお店で、花だけでなく野菜(レタスやキャベツ)の苗も売っている。
ここの売りはたぶんこれ。
どうやってみても鳳凰図には見えなかった;;;
ちょうどお昼時になったところで、小布施堂界隈に移動。町営駐車場に車をとめて、ひさぴさんの奥様に教えていただいた桝一宮市村酒造の『蔵部』へ昼食を食べにむかう。
向い側は、系列会社の傘風楼。
ここは洋食屋さん。2階のバーもなかなかとのことなので、次回のお楽しみということに。
蔵部の昼メニューはこんな感じ。
コースと行きたかったのだけど、この後、もう一軒甘味処へ行く予定だったので、セーブして栗おこわつきの焼き魚定食を選択。セーブしたはずなのにしっかりとボリュームがあって、このままではデザートにはありつけそうも無く、街を徘徊することにした。
川越や角館に似た江戸文化のオマージュ的な街づくりは、どこかほっとする。昭和系の和み空間が都会に増えているけれども、地方にはやはりこのぐらい時代をさかのぼった方が、しっくり来る気がする。この小布施の町は、アメリカから地元企業にやってきたストプラの達人によってなされたことで有名だ。寂れかけた田舎町に、ストラテジマネージメントを実施してよみがえらせたのは、すばらしい。軽井沢の星野温泉もそうだけれど、地方の再生は、都会の代理店やコンサルティング会社のトレンドに引っ張られ気味なブランディングの空論では、なりたたない。地元にしっかりと根っこをおろし、ともにリスクをしょってこそ意味ある再生ができるのだろう。
『小布施の町は、スニーカーサイズ』というキャッチコピーのとおり、小布施は歩いて回るのにちょうど良いサイズだ。しかも舗道は単純なアスファルト舗装ではない歩きやすい工夫がされている。
木片が埋め込まれているから、非常にふみ心地が柔らかくて心地よい。もっともハイヒールな人には不評だろうね(笑)。街の地図を手に、あちこち見て回りながら、栗、巨峰、日本酒などオミヤをゲットしてまわった。
ムシキングのおかげなのか、巨大なカブトムシのオブジェは子供たちに大人気。
だいぶ腹ごなしできたところで目的の甘味処『桜井甘精堂』の『泉石亭』へ。
ここの泉石亭の庭をみながら旬の栗ものを食べる。
ここはお蕎麦がおいしいことでも有名だけれど、やっぱり目当ては栗の季節にちなんだ『栗あんみつ』。栗餡は、渋皮が少し混ぜてあって、その渋みが隠し味として非常にいいかんじ。ちなみに蜜はさっぱりで、栗餡の香りや甘さを妨げない。フルーツのすっぱさが餡の甘さとちょうど良くておいしかった。ちなみに、この栗餡をつかった栗ぜんざいもあるけれど、こちらは濃厚なのでかなり甘いものに強くないとつらいかも。
という感じで楽しい一日をすごし、夕方日暮れまえに帰路に着いた。
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コメント
ご無沙汰してます。しばらくPC本体が不調だったのと、業務多忙で覗けませんでした。ところで小布施は毎年スキー帰りに必ず立ち寄ってます。”さんぷうろう”のオムライスはホントにウマイのでお勧めです。岩崎っていうパン屋さんの・・チェルシーバンズもGOODですよ~
投稿: MIYA | 2004.09.25 11:53
小布施レポート楽しく拝読いたしました。
僕はまだ行ったことが無いんです小布施…
一昨年、野尻湖に行ったとき寄り道するんだったなぁ。忘れてた。
あとJフォンに出向してた時も長野県はエリアマーケティングで隈なく廻ったのに長野市内から車で直ぐの小布施には縁が無かった。でもビジネスで行くとこじゃないですね。風情有りすぎで携帯電話ショップ立地には不向き(>_<)
投稿: おやじ | 2004.09.25 10:44