今週の日曜日
長野県民の審判の日(笑)
行政の長として県知事があるのならばその職につくべき人は、いわいるコモディティな職だと私は考える。やるべきことができる人がやればよい。実務派でいいのだ。政党のバックグラウンドなどはなく、それこそ県庁の官職についてた官僚出身でかまわない。
しかし、県知事は行政の長ではなく地方政治の長だ。行政の運用は副知事や各県庁の部長クラスに任せ、やるべきことは、この県の発展と安全には何が 必要で、なにをすべきかの道しるべたるミッションとビジョンを持つ人で無ければならない。日本という国家という枠の中とはいえ、その判断領域は広い。
状況の変化には気を配らず、役所仕事として黙々と実務をこなす『コモディティ』な知事は要らないのだ。県知事は政治的コンセプトやポリシーを標榜して長野をどこに向かわせるかをきちんと打ち出せる『アコモディティブ』な人が必要なのだ。
県内保守派においては、現職田中氏の実務能力が低いと言う意見が強い。議会との折衝や根回し、各地方の市長、町長などの首長との連携など俗にいう寝技ができないからだ。 しかし、それが今の大赤字財政を生んだ前知事や前々職の知事たちの失敗の源であり、みんなの利益という名目の元、県や国の財政に赤字という借金をつくって、一部の組織や団体の利益をもたらしてきた結果だ。
田中氏の人間性を問題視する声もあるが、県外からの移住者の私からすると、典型的な長野県人っぽいと感じている。私が知る反田中を声高にうたう某佐久方面の商店主も、実はよく似た性格だから(笑)。
対立候補の村井氏は、郵政民営化に反対したいわいる地元の組織や政治団体と密接に絡んでいる昭和型の政治家だ。見た目は温厚に見えるが、腹は深い。こういう人が県知事になったら、また長野県は、『一部の団体や組織の利益=景気回復』という胡散臭い世界に舞い戻ってしまう。
田中氏が唱える木製ガードレールについて、鼻で笑う馬鹿が多いけれど、あれは日本国中でガードレールを作ってる法人とその法人に天下りする中央省庁の役人どもへのお布施をたつため以外の何者でもない。日本国中のガードレールは、たった5社で独占されており県外の事業者がその費用をすべて得てしまう。県内への経済普及効果は、取り付けにあたる末端の土 木工事だけなのだ。
田中氏の一見ドンキホーテ的な木製ガードレール案は、そんな独占構造に風穴をあけて、県内にあたらしい需要と供給の産業基盤を築こうとするインキュベートであり、そのための県の予算の出資こそが、本来の公共投資の正しい使い方だといえる。こういう情報を抹殺して、割高だと唱える議員の多くは、その程度の能力と理解力しかないのか、木製ガードレールが普及すると困ることが あるとしか思えないのだ。
だから、私はこの場を借りて力説したい。
私も田中氏がベストだとは思わない。もっと人間的に包容力があり、恫喝力(笑)のある政治手腕があって理念を掲げられる人が出てくれば、いつでも そちらに投票したいと思っている。しかし村井氏はだめだ。田中さんを下ろしたいだけであの旧来の組織密着型政治をこの火急的な状況の4年の県政を任せた ら、本当に4年後は闇だからだ。
そこをよく考えて投票所に行って欲しい。
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コメント
田中さんに問題があるのは、みんなわかってるんです。まだ若いから、一部上場企業の社長とかでも難しい部分が多々あるのは致し方ないって自分を見てもおもいます。
これが50を迎えて、色々と変わってきくるだろうし、これからだったと思うのです。
少なくとも70間近の旧来型の村井氏が後継じゃない、というのが東北信の田中票を投じた人間の気持ちだと思います。
投稿: ta_tsu | 2006.08.08 11:28
田中氏は残念ながら再選なりませんでしたね。
自分は部外者ですが、ta_tsuさんに激しく同意します。
利権に絡んだ土建屋などの魑魅魍魎はさぞや喜んでる事でしょうけど(笑)。
投稿: mouton | 2006.08.07 18:33