【クルマ】996turbo試乗

先日カレラ４の12ヶ月点検の予約を入れにPC高崎にいったおり、運よく996ターボの試乗車があったのをいいことに、初来店の客にもかかわらず、ちゃっかり乗ってきた(笑)。この試乗車はお店のものではなく、ポルシェジャパン（以下PJ）からの貸し出し品とのこと。考えてみれば当然ですが、試乗車といってもマーチ10台以上分なわけで、ディーラーじゃさすがにおろせないだろう。

フロント＆サイドビューは、リアフェンダーのインタークーラー用エアスクープ以外は、カレ4Sとほぼ同じ。細かく見るとフロントのスカートがちょっと違うけれど、ぱっと身はわからない。他方リアビューは圧巻。

見てのとおり、カレラとは一線を画する兄弟ウイングが鎮座する。サービスのN氏が見せてくれたけれど、120kmになると、このウイングの後部が、さらに持ち上がって2枚ばねに変身する。

乗り込むと、インテリアはメーター周り以外まったく同じ。メーターはホワイトパネルでブーストがオンボードPCのディスプレイに表示されている。これって便利だしスマートだから、Audiもぜひやってほしい。燃費と切り替えてみれるって便利だとおもうし。速度計はカレラの320kmフルスケールから340kmに。思うに、この速度計本当におまけっぽい。何しろ時計の8時～2時の180度しか回らないのに、340ｋｍまで押し込んじゃってるから、100kmが9時で、200kmでさえ12時ちょっと前。なので理論上、日本国内の一般公道では下から３ｃｍぐらいまでしか使えないはず(笑)。わたしは夢の中で、12時ぐらいまで回るのを見たことがありますが、じつはその位置だと結構タコメーターのナセルの影になって見にくくて結局下のLEDのデジタル表示の速度を読んでました。ま、夢の話なんで実際はよくわかりませんが（誤爆）

エンジンをかけた感じは、カレ4Sとあまり変わらない印象。大抵の996ターボを買うお客さんは、Tipとのことだけれど、この試乗車は６MT。クラッチやシフトの感じはカレラ４Sとの差がなかったが、クラッチをつないだ感じは大違い。ターボが下から効いてるからか、走り出しのトルクが太い。街乗りなら1000～1500rpmで十分。単に走れるってだけでなく速く走れる。で、そこからアクセルを踏み込むとワープドライブが始動する。

ハイバックのシートのヘッドレストに頭が持ってかれそうになるので首を支えるって意識が必要だ。ちらと見た助手席のかみさんは、完全にシートバックに頭が接着(笑)。後頭部に血液が集約するし、辛いカレー食べたときの頭頂部の毛穴が開く感じがした。ブレーキはPCCBだから、初期制動はガツンと来ないけれど、踏み込むほどに路面にスパイク打つみたいに食いつく。ABSは抜群でタイヤがロックしないぎりぎりのところまで持ちこたえてくれる。これは、うちのカレ4Sもそうだけれど、本当にPCCBはすばらしい。タッチと効きのバランスは他に類をみない。自分が新車で買うのなら、ボクスターでさえ絶対つけると思う。これに勝るチューニングなしって感じだ。

30分ほどの試乗だったけれど、結論からすれば、996turboはエンタープライズ号だった(笑)。恒星間をワープして移動するような速さ。このクルマ、Tipが売れる理由もよくわかる。Tipだったら、0km～300km超まであの加速が途切れなく続くわけで、もう、高速だったら無敵間違いなし。かつて試乗したRS６と馬力や最高速は一緒のはずなんだけれど、速さ楽しさはまるで違うものだった。