【クルマ】レクサス日本始動…。

よいよレクサス販売店がスタートする。2000億かけたとか、輸入車ディーラーからたくさんスタッフをヘッドハントしたとか、あいかわらず尾張的な見せ金だけにものを言わしたビジネスだ(笑)。で、はっきり言うけれどこのビジネスはメーカーのもくろみ通りの成功はないと私は思ってる。さぞかし強力なマーケティング会社(笑)が傍らに付き、日本最大の広告代理店が御輿をかついでるけれど、その中に本当に成功を信じてる人間は、おそらく居ないのではないだろうか。

そもそもブランドは、商品自体の魅力と相まって、それを持つ人への羨望、あこがれが大事だ。だからどんな高級な宝飾品でも、それを身につける人のイメージが大きくかかわる。

いい例が、時計のフランクミューラーではないだろうか。たかだか操業10年の新興時計メーカーが、いまやトップブランドの仲間入りをしているのは、さほど名前が売れてない頃に、それを見いだして身につけたセレブリティのイメージが大きい。もちろんセレブリティが選んだのは、商材そのものの上質感や高級感に魅力があったからだ。この10年のたゆまぬブランド確立のマーケの結果として、今や、かつて、これみよがしにローレックスをつけていた飲食店関係者のみなさんが、これにシフトしているわけで、ブランドとしてかなり衆知普及されたのが解る(笑)

こと車については、非常に分かりやすい商材で、持っている車の種類で、そのユーザーの世帯所得や消費性向までが明確になる。メルセデスを持つ人は、ローレックスとカルティエを持つとか、アルファロメオを持つユーザーの平均世帯所得が800万以上でスタバ好き、雑貨好きだとか(笑)。この明確にセグメンテーションされている市場で、レクサスがねらっているターゲットに、レクサスというブランドが受け入れられ、かつこれらのセグメントに憧れを持っている人に達がそれに対する羨望をいだくことができるだろうか？？

まずは、羨望の眼差しを向けるような人に選ばれないといけないわけだが、上質なものを作ることは、コストの縛りを解いて、現状できうる最高のものを目指すことで、彼の魯山人が、米を炊くときに、最高の米を丁寧に乾燥脱穀させただけではなく、研いだ後の米の粒の大きさを選定して揃えさせたような、時間(=コスト)を度外視した物づくりから始めないといけない。でも、あの会社のフィロソフィーはコスト意識に裏付けされた「カイゼン」の徹底した物造り主義であり、前述の至高の世界とは真逆の文化だ。だから「高級＝造った後に後付けで、飾りたてるもの」意識が抜けない。

まさに金の鯱スタイル。

その金の鯱が、高級や上質の象徴じゃないのは皆さんご存知のとおり(笑)。
あれは見栄っ張りの象徴。見栄っ張りって中味以上のものを見せること。

結局、2000億もつぎ込むのなら、それこそ欧州の、軽くヤバい高級車メーカーとかを買い取ったほうが、よほど近道だったはず。それができずに自社内製に、囚われてる時点で失敗の道ははじまってると思う。だって新ブランドだ、妥協はないだーって言っても、売ってる車は、ついこの間までトヨタ店で売ってた奴ばかり。後付で木目調を木目になおしたり、トヨタのロゴはずして、金のレクサスロゴをつけても商品の本質的価値はトヨタのころと変わらないのだ。

妥協しない物づくりなら、たとえ1車種しか用意できなくても、まったくの新設計の車にすべきだったし、その車がいかに今までのトヨタとは違う造り方をしているのかをアピールすべきだったと思うけど。

ちがいますかね？＞尾張大納言様