【メンテ】996C4Sエアクリーナー洗浄
エアクリーナーの交換にあたっては、ITSの店長のアドバイスをもらって、エアクリーナーボックスそのものを取り外して作業をした。写真は996の狭いエンジンルームからエアクリーナーボックスを取り外したところ。
せっかくだから、スロットル部分も良く観てみる。吹き返しの汚れなどは、ほとんどない。TTなどのターボエンジンとは大違いだ。
エアクリーナーを自分でばらすのは初めてだったので、エアクリーナーボックスの特殊な加工に少々驚いた。ボックス下面には、Audiのものとは違った加工が施されているのが解る。一番面白いのが、底面部分にパンチング加工されていること。
通常なら、この手のエアクリーナーボックスは、インダクションボックスとしてベンチェリー効果による負圧を使って吸入効率を稼ぎながら、吸気音を抑えるしかけを考えるため、密閉された箱の先にチューブがつけられたようなデザインになっている。
しかし、これはエアクリーナー下部の面積のほぼ半分が穴があいておりインダクションの効果を求めずにダイレクトに空気を取り入れてる。当然吸気音はでかくなるはず。しかし実際に走ってみて、ラムエアやきのこをつけたような音の大きさは感じないから不思議だ。そういえば、GT3用のエアクリーナーボックスは、ボックス下側の半分が切り取られていたっけ。
さらに興味深いのは、パンチングの反対側の底面に、ウレタンのマットが貼られていること。材質や波型の形状をみると、役割は、インダクションボックス内の消音と、流入抵抗を増やすためだと思われる。この先にはエンジンフード上部のウイングのスリットから空気を取り込む為のダクトが付いている。
これは、あくまで私の推測だけれども、パンチングホールの部分のフィルタの面積が大きくとってあることから、低速・低回転で吸気圧の低い時には、パンチングホールからの大気圧での吸気がメインになる。吸気圧が低いから、ウレタンが貼られ流入抵抗が大きいダクト側からの吸気は、ほとんど行われない。
しかし高速・高回転になり吸気圧が上がってくると、大気圧だけでは吸気量が不足することになるから、起き上がったウイングのスリットからダクトに押し込まれる空気が細いダクトからインダクションボックスの細い部分から早い速度で流れ込んでくる。
それが、ウレタンの貼られた細い部分を通り圧力が増したうえで、パンチングホール部分の大気圧のエリアに流れこむことで、ベンチェリー効果が起き、パンチングホール部分に負圧が生じ、パンチングホール部分からのより多く吸い込むことになるだろう。
実際エアフィルターを洗ってみて、パンチングホール部分の汚れがひどく、ほとんどの吸気がこの部分で行われているのがわかるし、吸気音が急激に大きくなる5000回転あたりがおそらく、この効果が効力を出す回転域なんではないだろうか。
ちなみに、これがボックスの上側。おきな丸いメッシュ部分の奥にMAFがあり、ここからエアがエンジンに送り込まれる。その横にちょっと変わった蓋みたいなものが見えるけれど、これがFABのエアインテークキット。本来はここを埋めるような、箱が入っていた。
1)専用の洗剤を振りかけて10分。
2)その後でエンジン側から、水をかけて汚れた水が出なくなるまで流す。
3)水分を切ってから、新聞紙に来るんで暖かい部屋で陰干し2時間。
4)乾いたところで、専用オイルスプレーを振り掛けたあと、余分なオイルを吸い取るためにキッチンタオルでくるんで30分
5)フィルター表面にキッチンタオルを押し付けてもオイルがしみないことを確認して、ボックスに組み付けエンジンに装着。
クリーナー洗浄後に、動作確認も兼ねて、近所をひとっ走りしたけれど、低速のアクセルのつきが明らかによくなった。大気圧でそのまま直吸気していることを考えると、次回は5000kmぐらいで洗浄したいと思う。
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コメント
997が一緒ならいいのだけれど、はずすのに特殊な工具は必要ないですよ。ホースはずして、バンパー側にある12のボルトをラチェットで緩めて、ウイングに向いてるダクトをはずせば、エアクリーナーは取れました。
といいつつ、取り外しはITSで、店長にお手本を見せていただいたんですけどね;;;
投稿: ta_tsu | 2006年1月 8日 (日曜日) 23:45
これって外すのは特殊工具みたいなのが
必要ですよね・・・???
何気に交換後そろそろ5000㌔に突入
しそうなかずまる号でした
投稿: かずまる | 2006年1月 8日 (日曜日) 21:31