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2006年2月 9日 (木曜日)

【クルマ】ライフスタイルとしてのオープン

TTR 以前、某所でボクスターの話題がでたおり、そもそも、この地で年間何日乗れるのか?乗れても、はまる日は何日あるのか?って話が出た。

いやいや、そりゃ違う。オープンカーに乗るってのは、私にとってはファッションじゃなくライフスタイル。だから天候や季節なんて選ばない。生活のなかで、いつだって屋根の無い車に乗りたいって思うのは私だけなのだろうか?

807106513あまりここでは書いてないけれど、私はもともとバイク乗りだった。真冬の東北や蓼科にツーリングに行くような筋金入りのバイク馬鹿(笑)。もちろん、雪が降ったら走れないので、晴れ間を見つけてピンポイントで走りぬく。晴れていれば、真冬で寒かろうと、仙台の牛タンを食べに走った。また12月になじみのカフェのある蓼科に向かい、プール平ちかくまでのぼったものの、お茶している間に猛吹雪になり、バイクを置いて電車で帰ったことも何度かあった。


当時の私にとって、バイクは自分のライフスタイルの大事なパーツであり、片時も離れたくない恋人みたいな存在だった。だから最愛の人とも、常にバイクのタンデムで出かけた。乗鞍、仙台、伊豆、白河。バイクのタンデムでは高速道路を使えない時代だから、すべて一般道。クルマをもっていたにもかかわらず、バイクだった(笑)。当時の私にとってクルマは、荷物や道具を運ぶ為のもので、自分の余暇を楽しむ乗り物ではなかったからだ。


260233_195 なんでこんなバイク馬鹿になったのかといえば、まだ二十歳そこそこの小僧だったころに、とあるモーターサイクルクラブに入ったことがすべての始まりだった。そこは、地元横浜では、知る人ぞ知るという偏屈おやじバイク乗りが集う怪しい集団だった。大将と呼ばれるリーダーのオヤジは、常にクラブメンバーに持論であるバイク哲学を語っていた。


『世の中にはバイクに乗る奴と乗らない奴の2種類しかいない』

ごもっともなことだけれど、要はこの両者の価値観や世界観は大きく違い決して相容れないということだった。また『バイクに乗る』と言うのは『バイクを持つ』ことでもなく、『バイクを使う』ことでもない。『に』という助詞は、強い主体的な意志が必要だから。


img0061 バイクにどっぷりの20代をすごし、かみさんとタンデムでホウボウに旅して回ったが、33歳のときに愛車を盗まれたことをきっかけに、私はバイクから降りた。たぶん結婚を考えたり、仕事が変わってきたりしていて、自身のライフスタイルも変わり初めてたのだと思う。


P4140164 そして、何台かの国産車を乗り継いだのちに、手に入れたのがAudiTTだった。スタイルに一目ぼれしディーラーで試乗して骨抜きにされて、後先考えずに購入に踏み切ったクルマだったけれど、当時の私は、クーペしか眼中になくロードスターには、まったく興味がなかった。 TTを手にしてからかつてのバイクのクラブとは違うけれど、TTを好きになったオーナーという共通キーワードで色んな人と出会い、イロイロなところに行った。


P8210226 そんななかで、今でもお世話になっているmoutonさんともお会いすることになった。そのときTTRに乗っていたmoutonさんのご好意で、互いのクルマを交換試乗したら、それは正直、晴天の霹靂だった。 オープンカーに乗ったら、風も日差しも自分に直接あたるバイクのときに感じてたいろんな感覚が戻った。試乗を終える頃には、次はTTRを買おうと決心してた(笑)。かくしてその2年後、TTRのオーナーになって思ったことは、バイク時代と同じ気分ということ。


『この世はオープンカーに乗る人間と、そうでない人間の2種類しかいない』

かつてのモーターサイクルクラブに居たオープンエンスーなTR3の初老のオーナーが言ってたことを思い出す。

『オープンは屋根が開く車じゃないんだよ、屋根のない車。開けて走るのが普通で屋根を閉じるのは、雨の日に傘を差すのと同じ。だから雨以外は基本的にあけて走り、雨が降ったらトップを閉める。雨が止めば、またあけるだけ。バイクでといっしょだよ』

05290001だから、オープンに乗る為にはバイク同様に、相応の服装が必要で『…に乗る』という強い主体性が大事。オープンが似合う季節、とか、やせ我慢せずに乗れる季節はいつだの、とシチュエーションに頼る乗り方を私はカッコ悪いと思ってしまう・・・だから真冬の軽井沢で屋根を閉めずに走る。


とはいえ間違いなく屋根なし馬鹿ですけど、何か問題でも・・(爆)

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コメント

茨城方面まで、ちょっくらアンコウ&ふぐ食べに行っていて先ほど戻りました。碓氷軽井沢IC~本庄ICと友部IC~水戸南IC以外50号&294号の一般道で片道3時間ちょいだから意外と近かったです。

しかし、ZZ出動とは、ちと気の早いフライングスタートですよ(笑)>悪徳さん。

ちなみに、うちの前もつるつるになっていて、歩くのも危ない感じでしたが、今夜半から幸い今晩雪が降ってくれてるので、明日はもうちょっとグリップするかな。3月19日に岡山でAudiのワンメイクレースがあって、およびがかかっているので、うちのTTRも、3月12日すぎて雪が残ってなかったら夏タイヤに換装しちゃうつもりです。

投稿: ta_tsu | 2006年2月12日 (日曜日) 02:13

>冬はバイク乗らないみたいな人は無理かな(笑)
ハイ、修行して出直してきます(笑)。

それはさておき、軽井沢もここのところ路面は完全ドライ。
この記事に触発され、町内オープンドライブでもするかなー、なんて考え、
今朝ZZを引っ張り出そうとしたら、今日の高めの気温で
ガレージ前の緩~い傾斜のアプローチの雪(氷)の表面が溶け、
ツルッツルのピカピカに。
FF車ですら一旦止まると亀の子状態になる始末。
たった5mが障害となって敢え無く断念でした。

サイドウインドウもドラフトストッパもないと、
ta_tsuさんおっしゃるとおり、
負圧で車内の物が吸い出されます。
走行会に向かう途中、高速で、
朝食のパンが入ったコンビニの袋が吸い出され、泣いたことがあります(笑)。

投稿: 悪徳商人 | 2006年2月12日 (日曜日) 00:25

OGさん、さすがですねぇー。
私は、そこまで徹底はできません;;。サイドウインドウもリアのドラフトストッパーもあげてます。ついついスピード出しちゃうんで、あけとくと、雑然と積み込まれてる車室内のものが路上に散乱してしまう恐れが(笑)

以前、友人のMGに乗ったときには、余計なものがまったく置かれていない車内で、開けっ放しで停めても盗まれるものなんてないようにして、乗るのがポリシーと言われたときには、脱帽いたしました。

投稿: ta_tsu | 2006年2月11日 (土曜日) 09:33

ご無沙汰です~
僕もオープンは常に持ってます。
今は996のcabです。
でも、コイツはオープンの爽快感が無いんです~。
フロントウインドーが額に迫ってるんで開放感がイマイチ。
やっぱり、視線の先に、低めで直立したウインドーがあるヤツじゃなきゃ風を感じられないですね。

昔からオープンにした時には、サイドウインドーを上げるのはダサいと思ってますし、
ドラフトストッパーにいたっては、何をかいわんやです。
自虐的過ぎますでしょうか?(笑)

投稿: OG | 2006年2月10日 (金曜日) 23:34

pookyさん>
親父さんすばらしい、ブラボーっヽ(^。^)ノ。
私もそんな72歳になりたいですよ、マジで!。
早春の軽井沢にぜひおいでください。
オープンで気持ちよく走るには、虫が少ないうちでないとね、嫌いになっちゃうかもしれないから(笑)

北風舎さん>
お久しぶりです。いろいろとご苦労されていらっしゃるようでお気持ちお察しいたします。うちのも、ここのところ立て続けに壊れてまして、幌がまた開かなくなっちゃってます。20万もかけて直してわずか2ヶ月ですからねぇ::。でも、走り出すとそんなことサラーッと風に流してしまう気持ちよさがたまりません。大きさも馬力も手ごろで文句なしです。そのうち屋根あけてご一緒したいですね。

Dai@さん>
いつもコメント&トラバありがとうございます。私なんかオープン暦3年のビギナーなんですけどね、もう、無しの生活なんてありえないです。困窮して食うにコマっても最後まで手放さないのはTTRです。全国TTRオフとか、ぜひそのうちやりたいですね。

投稿: ta_tsu | 2006年2月 9日 (木曜日) 23:08

ta_tsuさんのこのエントリにとても惹かれました。
楽しみ方は人それぞれですが、
オープンカーを楽しむということは共通。
このエントリを読んで、自分がいかにオープンカーが好きか、再確認できました(^^)v

またまたTBさせてもらいまいた(^^ゞ

投稿: Dai@ | 2006年2月 9日 (木曜日) 22:52

以前、TTRQ納車の際に書き込みした者です。TTは、4千キロでの納車でしたが、トラブル多発で、ディーラーの対応も悪く泣く事も多いのですが、好きで選んだ車なので、努めて仲良くしています。オープンの話に、ついつい、惹かれて書き込みしてしまいました。以前は茨城に住んでいたので、季節に関わらず、
オープンで乗っていました。冬の筑波山の峠をヨーヨーマーをかけつつ、全開で駈けたり、夏の夜、エリッククラプトンをかけつつ、田圃の畦をのんびりと、星を眺めつつ、流したり。4台のBMW Zシリーズ、2台のTT等々、いつもオープンは側にいました。オープン万歳です。 (恥ずかしい・・)

投稿: 北風舎 | 2006年2月 9日 (木曜日) 22:34

ta_tsuさんのコメントを読むと・・・
自分の周りにいる他の誰からの話よりも、いろいろと納得&共感する事が出来ます・・(^^)

海外(南の島系)で、へんちくりんな(笑)オープン・レンタカーを体験したのがいけなかったのかも・・(-_-; )

バイクとは全く違うステージの開放感があるのでしょうね。。

そーいえば・・72歳になる親父がなんと最近、オープンカーを買いました(!)
自分にもそのDNAがしっかりと存在するわけで・・・(^^;)>

是非とも!気持ちの良い軽井沢で体験させてください。。

投稿: pookey | 2006年2月 9日 (木曜日) 19:40

pookyさん>
自分も昔、まったく同じように思ってましたから、よくわかります。30過ぎまで、車にこだわることなく、バイクばかりだったのも、かみさんを後ろに乗っけてインカムつけてツーリングするのも楽しかった。

かみさんもバイクライフ楽しんでたし。

でも、もっと遠くに行きたくなった時に、やっぱり厳しくなったのもたしか。タンデムでいった一番遠くは仙台でしたが、帰り道に雨に振られて、かかなりつらくて、うしろで疲労困憊して居眠りしかけては起きる、かみさんがかわいそうだった。だから、バイクを降りて車で出かけるようになったんですけどね。

バイクには自分もたぶん、また乗るときがくるでしょう。速さしか追い求めなかった若いころと違って味を求めるようなバイクに乗りたい。

でね、オープンはバイクの代わりじゃないと思ってます。ある意味バイクよりもっと開放されます。ノーヘルですからねぇ(笑)。暑苦しいつなぎもいらないし風を感じて走れる気持ちよさは、いつか体験してみてください。いつでもうちの車貸しますから!

バイク乗りにこそ、オープン乗ってみてほしいんですよ。

投稿: ta_tsu | 2006年2月 9日 (木曜日) 17:32

すごく気持ちわかります。。
でも・・逆に自分はクルマにオープンを求めていません。
一応・・いまだにバイク通勤の日々ですから・・^^;
やっぱり、自分にとっての「オープンな気分」はバイクでしか味わえません。
昔・・箱根の峠をクシタニのツナギ着て、膝に空缶着けて走ってた頃(笑)の気持ちと同じように、
通勤の首都高や湾岸のコーナーに進入していく自分がいる限り・・・・
乗り続けたいと思っています。・・・スピードは全然違うけど・・^^;

しかし若い頃と違って、やはりいろいろと自分の尖った気持ちが丸くなってきて(体型含む^^;)、
スズキのGFや、GSX-Rが・・・・・今や、バイク便みたいなビッグスクーターになってしまいました。。
スクーターとバイクは根本的に違うかもしれませんが、
やはり二輪に乗っている時の時間は特別なモノがあります。。

投稿: pookey | 2006年2月 9日 (木曜日) 16:50

悪徳ZZさん>
やっぱりバイクのりにしか、この感覚は共有できないのかもしれませんね。とはいえ、冬はバイク乗らないみたいな人は無理かな(笑)
オープンカー常用委員会ってことで、普及に奔走します。

moutonさん>
気がつけば5年たってますね。文中で書いたとおり、世田谷ミニミーの時にTTRに乗っていなかったら、いまもクーペ乗りだったとおもいます。でも、ロードスターだけでなくクーペも、いまも好きなので、どっかで安くて程度のいいブルーのクワトロ見つけたら、さくっと買っちゃうかもしれません。

投稿: ta_tsu | 2006年2月 9日 (木曜日) 13:11

最初はクーペのスタイルに一目惚れして、当時としては収入の大半を注いで、清水の舞台から飛び降りるつもりで、ロードスターを手に入れました。世は丁度インターネットで自己主張時代の幕開けでしたから、それにもうまく乗り、ta_tsuさんはじめ多くの方と知り合い、多くを触発されました。そろそろ5年目のTTRです。途中、買換えの誘惑もありましたが、こうなるともっと長く大切に乗っていこうと決心が固まりました。

投稿: mouton | 2006年2月 9日 (木曜日) 11:57

ta_tsuさんに全面賛成!です。

ワタシも15年くらい前、友人のロードスターに乗って目覚めちゃいました。
で、その後ビートを買い、妻と近所に買物行くときでさえ、雨さえ降ってなければいつでもオープン。

挙句の果て、屋根なんかいらないやい!と、
トミーカイラZZにしちゃったんですが、
やっぱ、幌=傘は欲しいです・・・・(笑)。

オープン、最高です。
なんでみんな、オープンに乗らないんだろ?
てことで、自称「オープンカー普及委員会会員」、
機会さえあれば回りの友人やその奥さんをオープンカーの助手席に引きずり込んでます。

投稿: 悪徳商人 | 2006年2月 9日 (木曜日) 11:38

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