専用車両はカッコイイ！

専用車両ってのは目的が明確になって、特殊な改装が施してある車。だいたいは消防車や救急車などの緊急車両とか、装甲車や戦車のような軍用車両や警察車両と思いがちだけれども、民生にだってたくさんある。今回、拙宅に荷物を運びに来たこれもそんな一台。

ちょっと見たかんじ、ブームつきの２ｔトラックなんだけれど、これがなかなか良くできている。

後ろから見たところ。よくあるパワーゲート付き1.5ｔ車のアルミ板にみえるけど、良く見るといくつかの改造点が。まず、アルミバンの天井部分に天窓的な明り取りがあるのがわかる。

さらにこの車両の一番の特色は、うしろのパワーゲートの荷物をそのままユニッククレーンでつれること。アルミバンの前方向の角を斜めに切り取ってあるのは、このためだった。さらにアルミバンの扉の上部分が跳ね上げてひさしになってる。雨の作業時を考慮してのことらしい。下の写真を見れば解るとおり荷物を出したら、上部分は閉じて雨の吹き込みを防止。

パワーゲートから持ち上げた荷物は、ゆっくりとブームが旋回されていくのだけれど、このユニックのブームがなんと４段。敷地の関係で、２階のバルコニーまで寄せられなくても、余裕で届くのが解る。

1.5tだと３段が普通だから４段のユニックはかなり奢ってる。でも、これなら建物に近づけられれば3階までとどくだろうし、今回のように建物から5m以上離れていても地上から７m近い位置のバルコニーにつりあげられた。

さらにここで注目したいのが、このブームの操作がリモコンで、２階のバルコニーから行われてること。下から見上げているから軒先ギリギリまでブームの先端が寄せられるわけで、これには感動。

当然、荷物を下ろしてくるときも下で受けながらちょっとづつ下げたりできるから、バルコニーの狭い間口を見事にクリアした。

到着からわずか３０分で、厄介な場所にもかからず、無事荷物は搬入完了した。長年の経験をベースにして作られたこの専用車両のすばらしさにただただ感嘆した。

「日本ピアノ運輸」のみなさん、お疲れ様でした。