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2010年12月 6日 (月曜日)

【インプレッション】オースティンヒーリースプライトMk2・内外装編

走りの楽しさはもちろんだけれど、このクルマの内外装にも、楽しさはたくさんちりばめられている。

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外装で一番のお気にいりは、このリアトランク。2人乗りの屋根なしの泣き所はラッゲージスペースなんだけれど、このトランク、なかなか広い。むき出しのスペアタイヤやらジャッキがはいってるけれど、ボストンバックやキャスター付のキャリーバックなら余裕で3個は入るだろう。高さが十分にあるから、うちの1号機のトランクより荷物は積みやすい。

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さらにこの後席のスペースも使い勝手がいい。本来はトップを収納するスペースだとおもうけれど、収納してもハンドバックやショルダーバックは余裕でおける。トップを占めている状態ならば、子供が横になれる(笑)

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いきなり荷物が積めていい!なんてレビューではじまったけれど、車室内のこの適度な閉塞感と明るさがこのクルマの魅力だと思う。オープンカーはいろいろ乗ってきたけれど、どれもトップを占めたときの視界や閉塞感は強いから、この明るさは本当に新鮮だった。決して広い室内ではないはずなのに、狭さを意識させない。

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Pc040014_4撮影:mouton氏

シートが後輪に近く位置するオーソドックスなロングノーズのレイアウトと最小限の幅と高さのセンタートンネルのおかげで、レッグスペースが十分に広いことも狭さを感じさせないと思う。。実際、乗り込むときは、小さなドアと低いトップゆえに、体を折り曲げ足をたたまないといけない窮屈さはあるだけれど、いったん乗ってしまうとひろいなーってのが、自分も含めて乗った全員の感想だった。茶室のにじり口的だな(笑)

 

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メーターパネルや操作系は、英車のオーソドックスなレイアウト。それこそ自分が過去に乗ったことのあるMGBやケータハム、前5号機のフレイザーと一緒。マイル表示のスピードメーター、華氏表示の水温系は英国仕様そのまま。

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エンジンルームは一目瞭然でわかるウェーバー換装以外にも、オルタネーターやデスビ周りの点火系の換装、ブレーキマスターシリンダーとクラッチマスターシリンダーのリプレイスなど前オーナーによってしっかりとレストアされていて、何もやることがない。さらにヒーターも抜群に効くし、氷点下の朝でもスターター一発で始動するのだから。

そして、恒例の新戦力投入のリフトアップで、さらに驚かされた。

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サスペンションがネガキャンキットとともにテレスコピックにリプレイスされていることは聞いていたけれど、ブレーキがこれだけ強化されていたとは知らなかった。碓氷峠を下るときに、フェードすることなく当たり前に走れたのは、このフロントブレーキの恩恵が大きいし、フロントの強化にあわせて、リアはドラムブレーキながらアルミのフィン付ドラムがおごられ、フロント同様にメッシュホースになって。リアブレーキをディスク化してないあたりが、前オーナーのセンスの良さで、リアをディスク化するとパーキングブレーキがなくなってしまうから、ドラムのままでが日常的には使いやすい。

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リアブレーキは前5号機でも使っていたSPAXのGASショック。減衰力調整は14段階のうちの最弱から5段目に設定されていた。自分の体重を考え、右側のみ7段にアップ。走ってみると左コーナーでスロットルを開けたときの底付きはなくなったが、ロール速度的にはもうすこし固めでも良い感じだった。ちなみにフロントショックはKYBのガスショック。

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フラットなフロアパネルを渡るエクゾーストは、ノーマルの太さのままなのだが、エンジンルームを見上げると、ちゃんと3→2→1の蛸足が入っていた。手を抜いてない。このあたりも、前オーナーのこだわりがしっかり見える。やみくもにエクゾーストの直径を大きくして高回転志向せず、細いノーマルのままで低速トルクを残したと思う。

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また電装系も丁寧にアーシングが取られていて、シリンダヘッドやオルタネーターはもちろん、ミッションケースからもボディにアーシングラインが付けられていた。

いやはや、本当に手の行き届いたクルマだとリフトアップしてつくづく実感。

こういうスペックのことをまったく気にせず、みたままのアイリスブルーの美しさと前オーナーのドライブの助手席試乗だけで、直感的に決めたのに、マシンのチューニングの方向性もふくめ自分がやりたいと思うだろうことに合致してしまってることが本当にこのクルマとは一期一会の出会いだったと実感。

茶器などの骨董にこだわった亡き叔父の言葉が思い出された。

「出会うべきものは出会うべきしてやってくる。理屈も薀蓄もなく、刹那に迷わず手にとる気持ちが湧いたら逃してはいけない。それが一期一会なんだよ。」

本当にすばらしい出会いに感謝。

P.S このクルマの出身素性やチューニングの経緯については、前オーナーの匠さんがENGINEの2010年3月号の「エンジン長期テスト・リポート番外編 吉田 匠、1964年オースティン・ヒーリー・スプライトを買う。男は黙って……」にて丁寧に説明されているので、ENGINE読者はぜひ書棚から引っ張りだして来て読んでみてください、P.184~185です。

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コメント

COLORCUBEさん、コメントありがとうございます。
自分の志向としてイギリス的なスノップさに惹かれるんですよね。
若いころはアルファやFIATのラテン系のマシンの綺麗で美しい曲線にも強く惹かれた
んですけどね、やっぱり歳とってくると見てくれよりスピリチュアルな部分で共感
できるのが大きくなってきました。

ワインよりシングルモルト。そんな感じです(笑)

投稿: ta_tsu | 2010年12月 7日 (火曜日) 17:58

こんにちは。

さすが英国車です。どこを切っても絵になるクルマですね。
なるほどよいインパネ周りですね。フルレストアでしょうか。
非常に美しいエンジンルーム。シンプルで綺麗に整頓されてます。
前オーナーの可愛がり方が忍ばれます。

こういうクルマを乗り続けるモータリゼーションがクルマ文化を支えているのではないでしょうか?英国。

やはりデザインですね。

投稿: colorcube | 2010年12月 7日 (火曜日) 16:41

moutonさん、写真拝借しました。事後承諾ですいません
エンジンの中身はノーマルですが、吸排気系、電気系、足回りにこれだけ手が入ってると自分がやれることはセッティングだけですね。前5号機のフレイザーも同じでしたけど、そういうクルマが自然とやってくる波動でもでてるみたいです(笑)

投稿: ta_tsu | 2010年12月 7日 (火曜日) 12:12

うちの愚車も掲載して戴き嬉しいです(笑)。
先日同乗させてもらった印象では「マジにいい走りっぷり(驚)」でした。ドライバーがいいからかな?なんて独りで納得してたんですが、なるほど見えない部分でだいぶいいお仕事をされていたんですね。

投稿: mouton | 2010年12月 7日 (火曜日) 10:51

tomoさん>
ご無沙汰してます。今年に入ってから、パワーだスペックをどうこう語る年でもなくなって懐古主義とも違う、もっとプリミティブなクルマ本来の楽しさみたいなことを欲してるなーって感じてたんです。でも、そういうクルマとの出会いってまだまだ先かなーって思ったんですけどね、不思議なぐらいいいタイミングに巡り会って。。恋愛と似てますね(笑) MGAのお友達のところへは、そのうちそちら方面に行く機会があれば立ち寄ってみます。

sabuさん>
前エントリーでもちらと書いてますけど、自分の理想はEtypeだったんですけどね。乗ったら違った・・・まるで初恋みたいな勘違い(笑)
でも、こいつはドマン中にハマりました。前オーナーやその前のオーナーの志向や趣きが不思議なぐらい自分の向きとあってるんですよね。まさに奇遇。そう言うクルマを探してたわけじゃないのに。前5号機のフレイザーもそう言う意味では、僕らしいクルマだったけれど、これも同じです。こちらに来る機会があったら、ぜひ。乗ってみてくださいね。

投稿: ta_tsu | 2010年12月 6日 (月曜日) 23:18

このころのブリティッシュスポーツは素晴らしいですね。

ポジションは綺麗に取れるし、クローズモデルでも天井は十分に余裕があります。

いちど乗ってみたいものです。

投稿: sabu | 2010年12月 6日 (月曜日) 22:34

ああ、新しいオモチャ買ったんですね!
いいですねえ、色もオシャレ!
欲しくても、今はとても買えません(涙

ああ、いいなあ、いいなあ〜。

友達に、MG-Aに乗っている人がいます。
リビングにガレージを作って入れてしまいました。
雪が降らない限りは、ガンガン乗っています。
逢いに行ってみてはいかがですか?
清里のメリーマックという革細工のお店です。
「友枝の紹介で、MG−Aを見に来ました。」
といえば、きっと見せてくれますよ。
http://www.eps4.comlink.ne.jp/~merimack/

投稿: Tomoeda | 2010年12月 6日 (月曜日) 20:44

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