【クルマ】R8スパイダーに乗る。

昨年の春にR8V10に試乗したが、未だR8スパイダーには乗る機会が無かった。それが、新A6のお披露目が行われたハイアット東京に試乗車が用意されると聞いて、いそいそと出かけた。

予約していた試乗時間の5分前にエントランスに降りて行くと、そこには赤のスパイダーがスタッフの手によって車寄せに停められた。展示で見た事は何度かあったけれど、走ってくるのを見るのははじめてで、ショールームより小さく見えたのが意外だった。

インテリアの意匠は基本的にV8と同じはずなんだけれど、スパイダーならではの部分も所々にあること、屋根を開けたときのルーミーさがクーペボディとは雲泥の差なので、そのあたりでインテリアが違ってみえた。

時間はとっくに夕刻なのに、6時過ぎでは暮れる様子がまるでない。とはいえ陽射しは傾いて弱くなっているので、屋根をあけていてもジリジリと焼かれるようなきもちにはならない。六本木から東京タワー方面に抜ける道は、混んでいて、のろのろが続くけれど、e-toronicは改良されているようで、以前にくらべてもスムーズで、スロットルを乱暴にオンオフしなければ、不愉快な突っかかり感なしに渋滞路を走る事ができた。

東京タワーを回ってハイアットに戻る道は、意外にもすいていて、それなりに前方が開かれたので、Sモードにしてスロットルを床まで踏み抜いてみた。ドライの路面でもあり、さしたるスリップもなく、歯車でもついてるような勢いで飛び出す。マニュアルモードでR-toronicを操作してキビキビと走らせる。クーペに比べてしなやかさが感じるのは、屋根無しによって生まれたメリットかもしれない。

麻布方面から六本木に戻るところで、不意に横丁から出て来たプリウスをスロットルとステアリングの連携でヒラリとかわせたのには少々驚いた。路面からのインフォメーションは十分にありつつ、突き上げやバタバタ感は皆無。このヒラヒラ感は屋根のない重心の低さの恩恵であることは間違いないだろう。

30分ちょっとの試乗で、すっかりこのクルマの気持ち良さにやられてしまった。未だS5カブリオレに乗る機会がないけれど、現時点では間違いなく屋根無しベストアウディだと感じた。ただ個人的な嗜好でいえば、V10の咆哮は少々大げさすぎだし、トルクも太すぎて気楽にスロットルを踏み切れないので、本国ではすでにリリースされたV8搭載のR8スパイダーが使いやすいかなと思う。

試乗から帰って来て、美味しいケーキとお茶をいただいたあと、展示されているA8、A7,A6を見て回った。そちらは、まだ後日。

続く。。