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2012年7月 5日 (木曜日)

【インプレッション】テスラ・ロードスターに乗り、将来を見据える。

6月某日。友人のPookeyくんの計らいで、このクルマに試乗する機会を得ることができた。ハイブリッド系は、いままでも幾つか乗ってきたけれど、純然たるEVでしかもスポーツカーというのは今回が初めて。このカテゴリは今後、BMWのi8とかAudiのe-tronが出てきて、スポーツカーの主戦場の一つになるのは間違いない。

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約束の時間に青山にあるショールームを訪ね、試乗の準備を待つ間、スタイリッシュな二階でアイスコーヒーをいただく。いろいろなメーカーのショールームを訪ねてきてるけれど、ここの雰囲気はAstonMartinに近い印象。

いろいろとお話をお聞きする中、すでに生産完了して今ここにある実車が販売完了するとこのシリーズはなくなるというのを初めて聞いた。このへんの潔さがベンチャーのフットワークなのかもしれない。前述のBMWやAudiが乗り込んで来る前に、売り抜けてしまうのだから。

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準備完了ということで、階下のガレージに降りる。カバーがかけられている車両は、ちょうどその日納車に向かう1台なので、残すところは、あと2台ということになる。写真奥の充電器は、家庭用単相200Vの電源をつかった急速充電器。これなら、今時の家ならすぐに用意ができるも魅力だ。

ちなみに、拙宅のガレージにもこの電源はリフト用に引いてあるから、その気になればいつでも設置可能(笑)

試乗車が出てくるときに全くエンジン音がしないのが、かなり不思議なはずなのに、撮影していて違和感が無いのはなぜだろうか。。。
まずは助手席に乗り込んで、セールススタッフから簡単なブリーフィング。
このあと、運転席に乗り込んで走りだした。外苑どおりから左回りに走るコースだったけれど、ちょいとしたS字とスロットルを踏み込めるストレートがあったりで、それなりにテスラのパフォーマンスを楽しんだ。

率直な感想を言えば「速くて面白い」の一言に尽きる。

体感的な速さは、以前のったR8V10スパイダーや、この前乗った991カレラSよりも速いと感じた。ミッションなしで最高速までいっきに駆け上がる(もちろん最高速までは出せなかったが)よどみない加速感は他に類を見ない。あえて例えるなら前RS6の加速感にあるATのショックやひっかかりをすべて取ったウルトラスムーズネス(笑)。
なにしろタコメーターを見る必要がなく、スピードメーターだけ見てればいいというのも速さを実感させられる一因かもしれない。
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中低速では、トラックの排気ブレーキなみに減速する回生ブレーキの扱いに、ちょっと気をつかうのだけれど、中速域を超えたあたりから、大排気量のV8のエンブレ同等の効き味になり、まったく違和感を感じなくなるのが素晴らしい。
足回りは、オプションの多段式セッティングのショックが入っていたけれど、ちょっと固めではあるが、このクルマと似たスペックのエリーゼやエクシージとは全くちがうしなやかな動き。このあたりはオールカーボンのボディの影響もあるかもしれない。
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乗り始めは、フロントがややつっぱり気味でスロットルを開けた時に、わずかにプッシュアンダー気味に感じたけれど、これはタイヤの空気圧レベルで修正できる範囲だし、このクルマをFSWにもちこんだら、かなり気持ちよく速く走れるに違いない。

20分弱ほどぐるぐる走ってすっかりこのクルマの魅力にやられた。

単にEVという面白さではなく、低重心のヒラヒラ感、手頃なボディサイズ、そして
一見凡庸にみえるデザインながら、運転席のドアミラーに映るリアフェンダーのシェイプとダクトの雰囲気も良い。さらに開放感十分のタルガトップ。
本当によくできたスポーツカー。

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リヤのラッゲージスペースは決して広くは無いけれど、深さは十分にあり、エリーゼ同様ソフトトップを底面に格納しても、上に細身のキャディバックは積めそう。

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写真奥が、パナソニック製のバッテリーで、手前側に見えてるのが24時間休まずバッテリーとシステムを管理しているコンピューターユニット。このユニットの下にモーターがしまわれている。

試乗を終えて、簡単な見積り金額を聞いた時に、正直、今日の試乗で良かったと思った。もしも一年前に試乗していたら、その当時手元にあったZ8を査定してもらい、携帯から馴染みのクレジット会社の営業に低金利ローンの申し込んでしまっていただろう;;;そして、それが原因で家族内紛が勃発したに違いない。

残念なこと幸運なことに、この春に独立起業した今の自分には、そんな余裕は全く無い(笑)
オプションをつけても同じ仕様の991カレラより乗り出しは安い。なぜなら、エコカー減税で税金が免除になるからだ。更に燃料費がべらぼうに安い。満充電にして600円ほど。航続距離は、走り方によるけれど、ナンバーの数字どおり最大394km。半分でも200km近く走れる。
そのぐらい楽しくて魅力あふれるクルマで、これから出てくるi8やe-tronの試乗もしたくなったし、前述のとおりガレージに既設の200V電源があることを踏まえ、何年先になるかわからないが、いずれ上がりとしてEtypeDHCと、テスラの2台をガレージに並べる日を目指したい・・・今のところだけど(笑)

最後に、このような稀有なクルマを走らせる機会を与えていただけたテスラモーターズHさんに深謝。

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コメント

TOMINAGAさん、コメントありがとうございます。
僕も旧型世代ですけど、音はやっぱりキャブ車のインテークの音があってのものだと刷り込まれていて、
今ドキの音は馴染めないんですよね。アウディもポルシェも、フェラーリも。作りすぎだし。

なので音とか乗り味については、60年代の旧車で愉しんで、モダンビーグルはとびっきりモダンで速いほうが
いいかなと。991や599を音もなく抜き去る快感ですね(笑)

秋口に軽井沢ではクルマイベント目白押しで、僕も幾つか参加する予定です。
中には、328でも参加できるイベントありますから是非参加してください。

投稿: ta_tsu | 2012年7月13日 (金曜日) 14:09

ごきげんよう!テスラ良いですね、私も乗ってみたいのですが、乗ると買いそうで怖いです。ただ、音がしない事は不満が残るかな?
人間が旧いので騒音も快音なります。
起業頑張ってくださいね、E type DHC早く観たいですよ!!

328GTB結構調子良いです、356戻って来たら遊びに行きます。

投稿: Tominaga | 2012年7月11日 (水曜日) 12:00

pookeyくん>
コメントありがとう。そしてこの機会をセッティングしてくれて本当に感謝してます。
正直EV舐めてた自分が恥ずかしいです。やっぱり日本のEVは所詮クルマとしての完成度が
低いだけなんだと痛感させられました。

今はとりあえず、仕事がんばろうって感じです(笑)

投稿: ta_tsu | 2012年7月 7日 (土曜日) 22:02

やっぱり痺れましたか(笑)。

先日、よ氏と共に試乗した時、
2人とも感動しましたが、
それ以上に、
『ta_tsuさんに運転させてみたい!』
というのが、2人の一致した意見でした(笑)。

回生ブレーキのフィール、
そしてあの加速。
素敵ですよね。

200V電源がガレージに引いてあるのですから、
ぜひぜひ(笑)。
背中を押す悪役なら、いつでも引き受けますよ(笑)。

投稿: pookey | 2012年7月 7日 (土曜日) 17:18

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